大阪珠算協会 関連報告

  2009年03月25日(水)故 田村一夫先生を偲んで
  2009年01月19日 (月)外国人のための珠算講座を見学 
  2008年12月23日 (火) 大阪府下の教育とそろばん指導の接点を探る懇談会
 2008年12月02日(火)大阪商工信用金庫からそろばん52丁の寄贈を受ける

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故 田村一夫先生を偲んで
 
   


 

  2009年03月25日(水)

日本珠算連盟 理事長 森 友   建
 

 日本珠算連盟初代理事長田村一夫先生は、昨年1月初めに体調を崩され、その後入院加療に務めておられましたが、去る2月11日の未明にご逝去されました。昨年暮れにお会いしましたときには、珠算教育の今を熱く語り合いました。桜咲く春になれば今一度現役復帰を果たすのだと硬く約束してもいただきました。

 ご家族の皆さんの身を挺しての看病も、薬石ともに効なく、再起が適わなかったことが残念でなりません。

 先生は早くに塾規模の珠算指導形態から、学院規模の指導組織に脱皮され、地元の教育基盤の整備に大きく尽力され成果を残されました。

 特に、珠算教育の振興と普及発展には全知を尽くされ、大阪、近畿エリアのみならず、日本全国の珠算教育強化に貢献されました。

 第一線から退かれる前には、日本珠算連盟理事長としての重責を担われ、珠算指導者4千数百名の指揮を執っていただきました。 今や、全国における珠算指導に対する評価は極めて高くなり、本年4月からは3・4年生でのそろばん指導が実施されることになりました。日本の教育行政がそろばん教育を新しい観点から再評価した結果であります。
 

  ここ数年、全国的に見ましても、珠算学習者数は大きな伸び率で増加し続けています。珠算指導が基礎学力を向上させ、子供たちの人間力を強めるとともに彼らの生きる力を強くさせることで、日本の教育再生に寄与し、ひいては社会貢献を果たしてきたからであります。このような新しい時代の流れを形作るのに田村先生は大きく力を尽くされました。

 地域社会の教育に関わり、特に珠算教育を推し進めながら、余暇には日本文学をこよなく愛し、自然の美しさを愛で、また仏像の名品を求めて仏寺を巡る中で、思索を深め自分を練り上げることにも時間を割いてこられました。梅の香気がほのかに漂う早春の日に彼岸に旅立たれましたことは、正に田村先生らしい気がいたします。

 先生が残されました赫々たる業績と功績
は、多くの珠算人が長く記憶に留めることになります。残されました私たち珠算指導者は、先生の行跡をたどりながら、珠算教育強化に懸命の努力を続けてまいります。

 ご冥福をお祈りいたします。

 

日本珠算連盟「日本珠算」No.612より転載

2009年01月19日(月)

 外国人のための珠算講座を見学

■1月17日、本年2回目の外国人講座が開かれた。21名の外国人が参加し、11名の指導者が対応に当たった。
当日は、大阪府教育委員会の主任指導主事 松元先生が授業見学に来局された。

■大阪府下の小中学生の学力向上をいかに効果的に実現するかを課題としている大阪府教育委員会では、9年目に入った大阪連合主催の学校支援珠算指導活動に大きな関心を寄せている。そろばん学習を上手く採り入れることで子供たちの基礎学力向上に寄与できるのではないかと考え、このプロジェクト推進に協力できる部分があるのではとの意向を示している。

 

■今後、珠算界が行っている学校支援活動を、大阪府教育委員会がどのように支援協力できるのかを考えるために、16日の事前打ち合わせ会の見学を行ってくれた。
今一つ、小学校の教師がそろばんを指導できるだけのスキルを如何に確保するかが大きな課題である。
教師の個々の都合に合わせてそろばん指導力を付けるための学習を行ってもらうには、外国人講座に参加してもらうことが便利であり、効果的であるという点で、府教委サイドと基本的な意見の一致を見た。

■外国人に混じってそろばんの練習に参加してもらって、指導のノウハウを自分のペースで獲得してもらうことは教師にとってもコンビーニエントなことである。
ただし、一度に沢山の参加者が申し込まれると、講座のキャパを超える事態が予想されるので、場所の問題を含めた懸案事項として今後の調整が必要である。

■学校支援活動の活発化と教師のそろばん指導力確保の問題が二大課題であるために、ここしばらくの協議・調整に関心を払いたい。
 

2008年12月23日(火)

 大阪府下の教育とそろばん指導の接点を探る懇談会

■12月22日、大阪府教育委員会事務局の市町村教育室 小中学校課 教務グループ 主任指導主事・主査 松元利男先生と懇談する機会を得た。
珠算界からは、森友 建(日本珠算連盟 理事長)+田中賢一(大阪珠算協会監事+西井昭生(大阪珠算協会事務局長)が出席した。

■懇談のテーマは、平成12年度にスタートした学校支援珠算指導活動の状況説明と小学校教員の珠算指導力確保と向上策であった。
小学校への出講指導については、
初年度から、53➠64➠86➠107➠111➠124➠139➠156と依頼校の数を増やし、20年度はたぶん記録を塗り替える勢いである。

■年毎に学校サイドのそろばん指導に対する理解が進み、校長・教頭・担任の先生方の協力度も高くなってきた。子供たちにとっては、外部のそろばん指導者による本格的な指導法での授業は面白く、分かりやすいということで好評である。今までの筆算による計算が唯一の計算手段と思ってきた彼らにとっては、数の表現が具体的で立体的に珠の操作を行うことで計算が処理されるということは驚きであり、大きな発見でもある。

■そろばんでは数をかなり具体的に理解でき、計算の過程も目に見えることから、計算の誤りを見つけやすいという利点がある。数の量的な認識も容易であり、計算過程と計算の結果をアナログ的にボリュームとして認識できる利点もある。また、そろばんの練習の結果体得する暗算力は基礎計算力の大きな支えともなり、子供たちの基礎学力の大事な部分をカバーする可能性がある。

■基礎学力の再構築が急務となっている教育行政でも、そろばん指導の多くの利点を精査して、子供たちの基礎基本を強固なものにするためのテコに使うことを考えてみてもらいたい。

■21年度からは、3年生に加えて4年生でもそろばんが指導されるが、現状では教師のそろばん指導力に大きな不安がある。
速やかに教師が自力でそろばんを効果的に指導できる能力を確保する手立てを考えなければならない。

■懇談では、(社)大阪珠算協会+大阪商工会議所共催の『外国人のための珠算講座』への教師の参加を提案した。プロのそろばん教師がワンツーワンで外国人を指導するシステムに先生方が参加して、外国人と肩を並べてそろばんを学習することで、刺激的な学習環境が出来上がる。
各人のスケジュールに合わせて、望む期間だけ参加し一定の実力を確保することは容易なことである。

■松元先生は大学で法律を学び、商社に勤め1年間の厳しい研修を受けたのち、退社し教員免許の取得に向けて猛勉強をされた後教職に移られた。学生時代から武道を鍛錬され、教職に就かれてからはバスケットに情熱を注がれてきた。国際審判員の経験もあり、現在はミニバスケットの普及と発展に余暇の時間をつぎ込んでいる。

■波乱にとんだ半生を送られた先生のキャリアは、教育に携わるものにとってはクオリティの高いアドバンテージとなっている。教育の基礎作りが如何に大切か、教師の資質と指導者としての哲学が子供たちにどのように影響するのか、教育に当たり原理原則が確立しているか否かが教育効果の大小に直結することなどを熱く語る文字通りの熱血漢である。

■難しい問題に直面している大阪府教育委員会の幹部に松元先生がおられ、全知を傾けて教育再生に取り組んでおられることは、教育にかかわるものにとって知りえた大きな収穫であり、勇気を与えられる出会いであった。
今後は、珠算界に何が出来るのか、サポートのあり方を真剣に探りたい。

■1月17日、松元先生には外国人講座を視察していただき、今後の活動方向を定める情報を収集していただくことにした。

珠算関連ブログ「世界に広がるそろばん文化」より承認転載

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2008年12月2日(火)
 
 大阪商工信用金庫からそろばん52丁の寄贈を受ける

■ 12月2日、大阪商工信用金庫本店を訪問し、理事長の片桐 陽氏と面談、職員から集めていただいたそろばん52丁の寄贈を目録でいただいた。

先日来、同金庫CSR推進室主任 林 由以子氏のお骨折りで、15の本支店で使われなくなっていたそろばんを集めていただき、(社)大阪珠算協会に寄贈していただくことになった。

■当初は、同協会と大阪商工会議所の共催事業である「外国人のための珠算講座」での活用を考えていただき、講座にも見学に来ていただいた。
折角集めていただいた貴重なそろばんをもっとも有効に活用させていただくために、講座での使用でなく、今年から始まったモンゴルでのそろばん教育で役立てていただくことを考え、ウランバートルでそろばん指導を始められている山田教授(モンゴル文化教育大学)に相談し、現地の小学校や中学校・大学でのそろばんクラスで活用してもらうことに決めた。

■近々にそろばん現物の送付を受けて、モンゴルに転送して、年明けから現地のそろばん学習者に使ってもらうことになる。4月から始まった現地でのそろばん指導は、9月からは指導校が増え、順調に学習者の数を増加させている。日本文化に順応性を示す国民性から、そろばん学習の普及は急速に広まる気配である。

■理事長との面談に先立ち、同金庫理事 山本高久氏とも面談した。同氏はCSR推進室長で林 主任の上司に当たる。地域金融機関の社会的責任を果たすためには CSR(社会貢献活動)が最も重要な事業であるという観点から、3年前から「大阪商工信金社会福祉賞」を授与している。
地元で社会貢献活動に励むグループを表彰することで、CSRの実をあげようという企画である。山本氏はこの企画責任者であり、同時にOsaka Shoko Shinkin Bank Report 2008(大阪商工信用金庫 ディスクロージャー)の発行作業も統括されている。

 

■引き続いて理事長と懇談したが、山本室長、林主任も同席した。
片桐理事長は3年間専務理事を務められ、理事長に就任10年目でほぼ理想的な形での信用金庫経営の基盤を固められた。その間、企業利益追求をメインテーマにせず、信用金庫の究極の目的である地元中小企業家の繁栄を実現させることに軸足を置いた経営方針を前面に出し、なおかつ金庫職員の生活安定と職務に対する満足感を体感できるシステム作りに努力を傾注されてきた。

■ミッション+パッション+アクションを標榜して、地道・堅実・安定を合言葉に独自の経営理念を掲げて、職員・取引先の安定した生活と繁栄を確かなものにしていこうという確たる信念が、今日の優良企業体としての信用金庫を育てたのであろう。メジャーな金融機関にはない something great なものが感じられる理事長との懇談であった。

珠算関連ブログ「世界に広がるそろばん文化」より承認転載

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