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そろばん
8月7、8、9日の3日間、日本珠算連盟主催の指導者養成講習会が大阪で開講された。7日の午後から9日の夕方まで延べ18時間にわたってのハードな講習である。真剣で話し声ひとつ無い講習である。定員35名のところに40名が全国より集まった。会費は6万円である。
この講習会は大珠協副会長の西先生が中心になって、5年前に珠算指導者を養成するために立ち上げた。日珠連会員は参加できない。つまり先生は参加資格なしである。
今回の講師は、金本和祐先生、平澤行雄先生をはじめ充実した豪華メンバーである。講師の先生は、先生養成という意識の中に講習された。来年は名古屋で開講される予定である。

受講者には、一流選手から1級を合格したけれど暗算はほとんどできないという人もいる。習字教室や絵画教室の先生はみな研鑽している。私は、講習の最後に、故多田賢治先生が常に言っておられた言葉、「教えるなら学べ」という。もっと勉強してほしい。
受講者の中には、親の珠算塾の後を継ぎたい。近辺に教室がないので自分の子どもに教えたいがどのように教えてよいかわからない。助手をしているのでもっと勉強したい。学習塾でそろばんを教えているが指導法の勉強をできる機会がなく、任せられたままである。主人が学習塾をしているがその一室でそろばん教室をしたいなど。
ある受講者の話を聞いていると、学習塾は、そろばん教室を開き、そろばんがある程度できたら、自分の学習塾に入れる。つまり、低学年はそろばん生徒募集で募り、中学年や高学年になったときその子供をそのまま自分の学習塾に引き込もうという作戦である。過去に逆が多くあった。つまり、珠算塾の生徒が高学年になったとき自分の学習塾に勧誘していた。今その逆転現象が起きている。(右段上へつづく)
(左段下より)
協会へ能力検定受験申し込みにくる若い人は、会員外の学習塾の人が多い。検定だけ受験できたらよい。学習塾は珠算界への労力を惜しんで検定を会員外として受ける。つまり自分の教室や学習塾のことだけを考える。珠算団体とは一線を引いて接触しようとしない。だからいろいろの指導法を学べない。学習塾で指導だけを任されている人は、悩んでも教え方を学ぶことができない。
指導者養成委員会の活動に、反対であるという人もいる。自分の周りから受講する人がいてその人たちが修了証書を受け取り、そろばん教室を開かれることに戦々恐々としている人である。商売敵をつくるようなことをやめろという。実際、地方の単位連盟に入会申込をして断られた人もいる。珠算団体は私たちの生活を守るための団体ではない。会員になりたい人は、指導者としての決意と資質があるならば無条件で入れるようにしたいものである。
学習塾を見ると、完全な自由競争である。駅前には学習塾の大手が進出し、そこへ又他の大手が進出してくる。縄張りなどという時代ではない。近くに教室ができれば面白くないのはわかるが。それをバネに、張り合う気持ちを持たねばならない。
今待ったなしの珠算界である。いや、むしろ遅いかもわからない。わが大阪珠算協会も、先生希望の人に講習会を開き、先生を育て、サポートバンクに登録してどしどし新人先生が出現してほしいものである。
私たちは珠算団体に入らない珠算塾経営者が増えているという事実に目を向けなければならない。珠算団体に入らないという理由が本当に身勝手なだけで入らないのか。大所から考える必要がある。それが解決できたら多くの会員外の人にもはいってもらうことができる。また珠算団体に入り、同じ仲間と勉強会を持ったり、ライバルとして競い合ったりしてほしいものである。今のままならジリ貧である。何とか次が育ち、協会や日珠連に入会して次代を担ってほしいと念願している。
大阪珠算月報714号より承認転載