そろばん立ち話 「親が求めるそろばん」 常務理事 西川善彰 2011/08/20

 

 

 親の願いは、計算力が一番である。昨年習いに来た現在2年生の子の兄姉が今年になって習いに来た。下の子に比べあまりに四則計算が遅いからである。


 上の子が習いに来ていてその弟妹が習いに来てくれた。そのときこんな言葉があった。姉が一生懸命練習するのを見て妹がお姉ちゃんのようになりたいといいましたので習わせます。そろばん教室はそろばんだけではない何かを親も感じてくれたのだろうか。


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 珠算による計算力とは、正確と速度であり、暗算力である。答をあわせるために一指一指間違ってはならない慎重さや、速くしていこうという緊張感などから集中力も養われていく。


 そのためには姿勢を正しくして、そろばんをはじく。はじくという表現でなく軽く押さえ気味にするように指導している。数字も他人が判断するのだから早くて汚い字ではなく、早くてきれいな字を書くようにしなければならない。ただ低学年の子にはきれいに書くことだけ指示する。


いろいろの要素がからまって子どもたちは上達し成長していく。
やりなおしをきちんとさせるなどやらなければならないことをさせていくことから、あのそろばん教室は子どもに躾をしてくれるという思わなかった評判も出てきた。躾のための教室ではないが、「上達するための心がけ」の指導が躾につながっているのだろうか。


 平成11年の年間入塾生4名を底に、15年ごろから急激に増えだし、今年も多くの子供が習いに来てくれている。1ヶ月の体験学習ではほとんどの子が入塾してくれた。スタートは数字の練習、5と10の補数、そろばんは少しである、最後に九九指導と変化を持たせて少しずつ課題をこなしていく。少しずつなので飽きることなく楽しく習えているのだと思う。九九は全部覚えるとパソコンを使えるので、パソコンを使いたいために早く覚えようとする。又、保護者の方は7~9級の子が練習している読上げ暗算2桁や3桁の問題を聞きビックリしている。数字を選んで読む易しい問題だが筆算では不可能である。このあたりも習いに来てくれる理由のひとつではないだろうか。(右欄上へ)


珠算月報713号(2011年08月20日発行)より承認転載

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(左欄下より)

 

 保護者には、学校の勉強を楽しくさせてくれる習い事です、といって勧めている。

 

 なんとしても入塾してもらいたい子もいる。他教室で習い、ここへ変わりたいと希望してくる子である。7級の本を持ちながら2桁のかけ算が判らないといってきた子である。その子は見取りの力は9級程度、わり算はまったく教室でもしていない、九九は完璧という子どもであった。会員外の塾であり、指導もまだ手慣れていない感がした。私の教室の方針を話し、こちらの目でみて、その子のできるところから再スタートである。9級からである。割り九九もあまりのでる九九もスタートした。保護者の熱心さがなければこの子は前の教室で終え、そろばんに嫌な思い出ばかりで挫折したまま一生そろばんをしないであろう。

 

 協会に問い合わせがあり、フラッシュ暗算をやっている教室を教えてほしいとの連絡であった。私の教室が一番近いようであり紹介してもらった。私の教室から、自転車で15分ぐらいのところだが電話で話をした。すぐに教室にやって来てその場で入塾する。保護者曰く、上の娘は3年間、近くの教室へ習いに行かせたがまったく暗算をしなかった、無駄でしたとのことである。下の子はなんとしても暗算をさせたいという。

 

 会員外の教室であろうと、そろばんを教えているのには変わりない。私のところがレベルが高く完璧とは思わないが、指導レベルの低い教室がそろばん教室の評判を落としている。会員外でも何とか指導力をつけてほしいものである。保護者からすれば近くにある教室が安全である。しかし、その教えている内容はわからない。つらいところだが、協会は協会員のことだけ考えたらいいのではない。珠算全体のことを考えなければならない。


 そろばん暗算指導にかかわるすべての人が研鑚してもらうように協会入会の啓蒙をしなくてはならない。


 私たちは、珠算暗算の意義を考え、自教室の練習体制を常に振返って整え、落ちこぼれを許さずやっていきたいものである。それが親の願いに通じるものと信じている。