視点 『そろばん興し』 常務理事 西川 善彰 2010/09/18珠算月報704号より転載

 

 何気なしにテレビを見 ていると、「村おこし」 の 現実が放映されていた。場所は、岩手県の二戸と いうところである。村か ら出て行った若者たちが 戻ってこないという。孫 たちも二戸に帰ることを喜ばない。村びとたちは、 その原因を考えてみた。 行き着いた理由は、トイ レである。水洗便所でな いことが一番の原因と考 えた。下水道を公共事業 として役所に委ねたら過 疎地では柵年経ってもで きないだろう。お金がな い、ならば自分たちで積み立て、半分は役所から の助成金で、工事は自分たち村人の手で、そうす ることによって費用を抑 え、役所の負担も減り、10年ぐらいかけてその地域すべてのトイレの水洗 化ができた。子供が孫た ちを連れて帰ってくる機 会が増えた。用水路も壊 して昔の形に戻したら、 蛍が戻ってきた。又それを見たくて都会から帰っ てくる。

 

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↑役員ブロック長懇談会にて撮影(9/11)


 そろばん教室に当てはめてみる。卑近な例ながら私の教室を振返ってみる。私の「そろばん興し」である。


 学校退職後、生徒を増やすことを意識して授業を変えた。そろばん追い
風の中で絶好の機会であった。勿論、西川塾すべてがうまくいっているのではない。

 

 私の教室の環境は、豊中駅中心で柵メートルの円を描くと却以上の学習塾がひしめき合っている。それぞれの塾が個性を発揮している。集まらなければ撤退しなければならない。

 

 そんな中で、小塾の生徒増加対策として授業は随時制にする。指導をできるだけ待たせないために先生を増やす。手作りプリントを中心に指導し易くする。九九を習い始めから覚えることを徹底する。フラッシュあん算
を導入する。読上げ暗算を読む。能率のいい授業をすることで時間の短縮を図る。上級以外は、採点をこちらでして、次回にやり直しをさせる。と
くに初歩は、学校教育のような一斉授業をしないことにこだわった。九九
すらも個別である。


 「明日に向かって」 のお知らせを毎月授業料袋に入れるなど。

 

 又、阪神大震災のときからスタートしたl月から3月の体験学習が生徒
募集に効果があった。


 練習は、しんどいときもあるけれども、「そろばんが楽しい」と子供たち
が実感し、保護者がそろばん習得の意義を感じてくれたならば、友が友を呼んできてくれる。


 お知らせには、心構えや、練習のときの心理状態、そろばんの長所など思ったことを書いている。くどくど書くので家内や一緒に教えている娘から文句を言われる。これからは短めで文字を大きく書きたいと反省している。また、たくさん書かれていると読まない。(右欄上へつづく)→↑

 

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↑→(左欄下より)

 私の場合は、父が亡くなり、その後を見ていた弟が亡くなり、父と弟の二つの教室も指導に携わった。今それらの教室が何とか増えるように頑張っている。

 

 豊中教室は、学習塾乱立の中で「珠算・あん算指導」だけある。他のことには一切手を出さない。しかし、駅が4つ違うだけで生活環境がまったく違い、やや増えているが模索している最中である。学校の近くならば、かばんを教室で預かり学校帰りに教室に寄って練習して帰るという手も使える。学習塾のないところならば、たとえ10分でも算数を入れてみるなど、その地域だけ特化できることがあるはずである。


 今、日珠連、近団連などの宣伝も私たちのやる気のムードを盛り上げてくれる。日珠連や大珠協のホームページで塾を検索できる。パソコンで調べて習いに来ましたという人が増えている。インターネットについては、 もう一工夫をして大珠協の会員であることのメリットをアピールしたい。「会員興し」である。


 フラッシュ暗算を中心に、ちびっ子たちのテレビ出演。彼らがそろばんを習ったら計算力が付くことを証明してくれている。筆算とは比較にならないことを見せている。


 しかし、忘れてはならないことは、落ちこぼれなく上達させるためにどうしなければならないかを常に考えなければならない。今、1人で知名を教えている先生のところへ1年生が連れ立って10名人塾してきたらどうされるであろうか。保護者はどういう状態で子供たちを教えているか黙ってみている。この教室は一人一人をみてくれていないとなればやめていく。近くに他の教室がなければその子は二度とそろばんを手にしない。

 

 歳をとってきたならば自分の教室に合った先生を養成する。それがなければ衰退していくだけである。人数が少なくても2人以上で指導していき
たいものである。子供たちにとって若い先生の方がいい。理屈抜きである。


 世の中不景気の中で珠算界は、ここ数年、神風が吹いている。約30年前のブームが今到来している。他産業の人も珠算界を虎視眈々と狙っているだろう。ある学習塾でフラッシュあん算をしている。将来、珠算界に入ってくる可能性が大である。


 自分の教室を客観的に検討し、どうすれば習いに来てくれるか、考えなければならない。もっともっと指導者としての力量を高め、親のニーズを踏まえ、このチャンスを何とかものにしたいものである。(EOF)