年 頭 所 感                              2012/01/01

『新境地を切り開く大阪珠算協会 in 2012』    会長  森友  建 

 

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 珠算教育強化と社会貢献の実現、そして時流に合ったスピード感のある組織運営を最重要課題と位置づけて、23年度の事業展開を進めているが、早くも第4四半期に入った。


 わが国の単一珠算団体としては最大規模を誇る私たちの協会は、23年4月から一般社団法人大阪珠算協会として新しいスタートを切った。当協会は、23年度も珠算学習人口の増加を旗印に全協会員が一丸となって事業運営を行っている。同時に、大阪府内小中学生の基礎学力向上に珠算学習を役立たせることにも意を用いてきた。


 その活動内容は、協会の各種事業に加えて、日本珠算連盟、近畿珠算団体連合会、大阪府珠算連盟連合会との連携に力を注いできた。また、他団体との協調組織である全国珠算教育団体連合会、近畿珠算強化連合会、大阪府珠算教育連合会と合同して多くの事業展開も行っている。


 具体的には、地方行政機関としての大阪府・市議会との連携や協調を行い、中でも教育行政をになう大阪府・市教育委員会との情報や意見の交換に精力的に取り組んでいる。(↓←下段左欄へつづく)

 

 そのほか、府内1000有余の小学校と情報の交換を行うとともに、補助教材『たのしいそろばん』(副読本)の提供を行い、リクエストに応じて珠算指導者を小学校へ派遣し珠算指導を行っている。


 これら年ごとに強化してきた諸活動がいろんな形で実を結びはじめていて、珠算学習者の増加と基礎学力向上につながってきた。その成果は、全国的に見てもとくに優れていることから、目指してきた組織運営の理念と方向性は正しいと考えていて、これからもそれらを堅持することになる。


 次に、23年の主な事業を振り返りつつ、24年に目指す方向と目標を明らかにしていきたい 

 

■一般社団法人へ改組
 公益法人の改組(2008.12.1施行の法律に準拠)に伴い、23年4月1日から一般社団法人としてのスタートを切った。これからは各種の事業展開がより活性化されるはずである。


■検定受験者数の推移
 1~3級につては平成17年度から増加に転じ、それ以降V字回復を続けている。初級・中級検定も順調に受験者が増え、全国平均と比べて各級ともに増加率の推移は堅調である。


■新学習指導要領の全面実施
 21年度から、理科・算数科教育重視の観点から、珠算も3・4年生での複数学年指導になっていたが、23年度の全面実施にともない本格的な両学年での珠算指導が始まった。両学年で6時間程度の配当時間を効率的に活用すことになる。

 


 

■学校支援珠算指導活動
 12年目の展開に入り、現在は大阪府・市教育委員会と連携して活動が行われている。初年度は53校からのリクエストをえたが、年ごとに依頼校数がふえ、前年度は195校に出講指導を行った。本年度は200校を上回る勢いである。主担は大阪連合である。


■珠算指導強化指定校での指導
 大阪市教育委員会では、23年1月から大阪市立鶴橋小学校と恵美小学校をモデル校として珠算指導を強化し、24年3月の効果測定を目指している。今後の珠算指導強化を占う上で貴重な実験である。主担は大阪連合である。


■PR・広報活動
 本年度も効果の高い重層的PRが実現した。日珠連が4年目のTVCM放映とラジオ放送を行い、近畿連合もラジオとTVを使っての活動を行っている。大珠協は3年目の単独PR展開(TVCM)を実施、全珠連も独自のPR活動を行っているので、年間を通じて珠算学習の重要性と必要性を訴えるマスメディアを使ったPR活動が実現した。

 

■協会70周年記念事業
①大型書店旭屋ナンバシティ店頭で珠算デモを行った(1/3)。大阪連合主担。
②「トリックアート展」(大阪日日新聞社主催)に協賛、会場のなみはやドームでブースを借用し珠算のデモを三日間開催した(3/20. 3/27. 4/3)。
③『珠算指導チップス集Vol.1』を発刊した(4/1)。最高レベルの指導を実現するための教本(ハンドブック)の役割と、500年に及ぶ珠算指導法の蓄積されたノウハウを収集し、整理選別データ化し、後世に指導技術を伝承する役割を担う企画。教場必携として活用してほしい。
④USJと枚方パークでの珠算デモ
両テーマパークでのフラッシュ暗算を中心とした珠算デモ開催を交渉中である。
⑤段位検定問題集の発刊
受験生の利便を重視した新しい編集方針の問題集を発行した。
⑥統一看板の制作
アルミ板の協会統一看板を制作し全会員に配布した。
⑦沖縄見学・研修旅行
24年1/6~1/8 まで、沖縄の宮城珠算学校見学を中心にした研修旅行を企画、50名が参加する。

(右段↑へ)


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(左段下より)
■珠算に関する研究活動
23年度指導者講習会を実施した。参加者数は313名であった。
日珠連と日数協が共同して行う学術研究については、9月に中間報告があり、24年3月には研究結果が公表される。
各大学研究者や珠算関連業界との情報交換や連携も進んでいる。


■教育行政サイドとの協調
 大阪府・市教育委員会との協調、大阪府・市議会との意見交換や連携などを強化して珠算教育強化の実効をあげている。大阪府・市議会では、珠算教育強化に関する質疑も数次にわたり行われている。府では、22/3 と22/10 月に、市では、22/3 と23/2月に、あわせて前後4回実施された。


■尼崎市「計算科」での珠算指導
 同市内43全小学校で、「計算科」でのそろばん指導が行われている。市全体で珠算指導を通じての教育効果を目指す形である。
 8年目に入るが、その間の成果については、尼崎市教委徳田教育長のレポート「尼崎市における計算科導入の効果について」の中で明らかである。


■マスメディアとの連携強化
 ここ数年、珠算教育強化につながる情報伝達を目指し、マスメディアとの連携を深めてきた。本年も、読売新聞大阪本社と大阪日日新聞社の理解と協力を得、各種の珠算関連報道が実現した。


■協会広報活動の強化
 当協会の事業関連情報を迅速かつ正確に提供するために、協会HPの運用強化を図ってきた。全国の珠算団体・関連業界HPの中では、質の高さと情報量の多さはトップ級であり、今やリアルタイムに近い情報伝達システムが完成したといえる。検索は容易で、内容も整理され、見易さも向上した。アクセス数も165000を超えた。


■「外国人のための珠算講座」の展開
 1986年6月にスタートした本講座は26年目の活動に入った。その間の受講者は90ヵ国からの1008名に及ぶ。受講者は高学歴者が多く、特に大学院の研究者が増えている。日本の計算文化である珠算の海外への紹介や、珠算指導者の国際感覚を磨くうえで貢献している。

24年も、年初から上記の各事業活動を、質を高めながら果敢に展開していくことになる。また、教育現場や教育行政機関との緊密な連携を一層強化・維持しつつ、珠算指導で子供たちの基礎学力向上を実現できるように努力していきたい。


 珠算指導者集団として社会とのかかわりをさらに強めながら、珠算教育の必要性と有効性に対する理解と協力を求めていかなければならない。
今年も、協会員一人一人が日本の教育再生活動の一翼をしっかり担い、あわせて社会貢献をなしとげていく意義深い1年になれば幸いである。