講座通い1年半 検定試験に合格 米国籍のフジワラさんご夫妻
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「ゴメイサ−ン」。外国の人たちがパチパチと玉をはじき、みんなで声をそろえる。 「ご破算で願いましては」の代わりに「スターティング ウィズ」で始まり、「一円なり、五円なり」は「ワンダラー、ファイブダラー」。最後は「ザッツオール」。 大阪商工会紙所と大阪珠算協会が、一九八六年から開いている全国唯一の「外国人のための珠算講座」。 これまで六十九か国約750人が受講し、現在も米英やインド、フィリピンなど九か国二十五人が土曜日の二時間、ボランティアの指尊のもと技術を磨く。 |
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二月の日商珠算検定では、米国籍の日系五世コリーン・フジワラさん(32)が二級に、夫の同四世プレント・フジワラさん(32)が三級に合格した。外国人講座の受験生の合格者は約三百人に上るが、夫婦での合格は初めて。 高校で英語助手を務めるコリーンさんが、同僚から英語のそろばんテキストをもらい、「パズルを解いているようでおもしろい」と夢中になり、一年半前、夫婦で講座に通い始めた。 プレントさんは、そろばんを見たのも初めて。「最初は何をやっているのかもわからなかった」が、教えてもらううちに「まじめにやらないと申し訳ない」と復習を続けたという。 毎日一時間程度の練習をするコリーンさんは「ハワイで、友人とランチを食べた後、一人分の値段を暗算したら驚かれた。もっと上の級にも挑戦する」と張り切り、プレントさんも「暗算が楽しい。ハワイでの休日は、ゴルフや野球に出かけていたが、今はそろばんという夫婦共通の趣味ができた」と喜ぶ。 受講者の動機は「経理の仕事に直結するから」「心を無にできる」など様々。 インターネットでそろばんと出合い、休職して来日したというインド人男性は「空手とヨガ教室を開いているが、そろばんは気分を落ち着かせ、集中力を養ってくれる。インドの子供たちにも教えたい」と話す。 一方、国内でのそろばん人気は衰退が続ち昨年度全国の1〜3級検定受験者は十三万三千人で、ピーク時の八一年(百三十九万人)の十分の一以下。森友建・同協会副会長は「少子化だけが理由ではない。学習塾や水泳、英語と多様化する習い事の流れに乗り遅れた」と分析。「外国の人たちは、お茶やお花と同じ感覚で接し、『集中力が増した』と喜んでくれる。国内でも、日本がはぐくんだ文化、そして技能としてアピールしていきたい」と話している。 (立花宏司) 2003年(平成15年) 5月26日(月曜日)読売新聞より転載(許可済み) |